住吉大社
住吉大社は、大阪市住吉区住吉にある。旧社格は官幣大社。
初詣の参拝者の数で有名だが、大変由緒ある神社。
住吉神社 第三本宮拝殿。右は、第四本宮拝殿。
全国に約2,300社ある住吉神社の総本社。
下関の住吉神社(山口県下関市一の宮住吉)、
博多の住吉神社(福岡県福岡市博多区住吉)と共に「日本三大住吉」の一社。
主祭神は以下の4柱で、住吉大神と総称され、海の神として信仰されている。
第一本宮:底筒男命(そこつつのをのみこと)
第二本宮:中筒男命(なかつつのをのみこと)
第三本宮:表筒男命(うはつつのをのみこと)
第四本宮:息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)=神功(じんぐう)皇后。
西暦200年、神功皇后が新羅遠征(三韓遠征)を行い、凱旋の途中、住吉大神のお告げにより、住吉の地に祀られることになり、その後、神功皇后も祭られている。
本殿は「住吉造」で、4棟が並び、いずれも国宝。
第一から第三本宮は奥(東)から手前(西)へ縦に並び、第四本宮は第三本宮の向かって右に建っている。
伊勢神宮の「神明造」、出雲大社の「大社造」と共に、神社建築の最古様式とされている。
「住吉造」は直線を主体とし、非常にシンプルな造形を持っている。
それに比べ、バランスを欠いてごちゃつく拝殿がミスマッチで残念。いつの時代に、どのような意図でこの形式にしたのか。
住吉神社 第二本宮から第三本宮、左は第四本宮。
住吉大社も、式年遷宮の伝統を持っている。ただし、伊勢神宮のように全面的な改築を行う式年遷宮は、1810年を最後に行われておらず、現在は、30年おきの遷宮ということである。
所で、第四本宮に祭られている、神功(じんぐう)皇后は、宇佐神宮(大分県中津市)の主祭神のお一人でもあり、戦前までは教科書にも載っていたという。
此処では触れないが(その知識も持ち合わせていない)、古神道、並びに日本の歴史の奥行の深さに感嘆するのみである。