興味の壺

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一般的な問題

ラムポンプが上手く作動しない一般的な問題点について-

(1)スイングチェックバルブ(バルブ#4)が接続されている駆動パイプとティー(ティー#2)は、同じサイズでなければなりません。

(2)駆動パイプが長すぎる、あるいは、短すぎる場合。
1.25インチ(32㎜)の駆動パイプの、最短長は、15.6フィート(4.8メートル)以上であり、最大長は、104フィート(31.8メートル)以内です。
駆動パイプが短すぎる場合は、圧力波を発生させないことがあり、長すぎる場合は、圧力波が干渉します。
この様な場合は、他の直径のパイプに変え、前の記事の計算式を用いて、最適な長さを求めること。

(3)庭のホースは、装置のテストに用いることが可能です。
ドライブパイプへ、ホースからの強い流れは廃棄バルブに圧力を与え、水撃波でポンプを破壊する場合があります。
最高のテストへのセットアップは、バケツや家畜用の水タンクの水を、上からドライブパイプに入れることです。

(4)エアが、システムから除去されていません。
通常、ポンプをスタートさせるために、廃棄バルブのフラッパーを、手で20~50回押さなければなりません。
100回してもダメな場合は、何処かがおかしいと思われます。

(5)出水側のバルブ(バルブ#7)が開いています。
このバルブは、ポンプが始動するまでは閉じていなければなりません。ポンプが始動した30秒後、プレッシャーが発生するまでは閉じておくこと。
ポンプが始動した後、ゆっくりとバルブを開きます。
少なくとも、10 PSI(0.7バールまたは69キロパスカル)の背圧が維持されていること。それより少なければ、ポンプは作動しませせん。

(6)ドライブパイプの取水口からポンプまでの落差が充分ではありません。
推薦値は、5フィート(1.5メートル)です。
ポンプは、わずか4フィート(1.2メートル)の落差で作動する可能性はあります。しかしそれは、うまく動作しないし、さらに低ければ全く作動しないでしょう。
(注:もしも、プールから取る場合は、水位差のある水面近くから取り込むこと)

(7)圧力室に空気漏れがあります。
大きなサイズの塩ビ管(2インチまたは5センチ、それ以上)では、PVC接着剤を使用する前に、PVCを軟化、及びクリーンにするために、PVCプライマーが必要です。
プライマーを使用しなければ、きちんとしたジョイントができないし、エア漏れを起こし、ジョイントが離れる可能性があります。
ただし、プライマーは、通常、1.5インチ(38㎜)及び、それ以下のパイプでは必要ありません。

(8)ブラス製スイングチェックバルブの代わりに、PVC製スイングチェックバルブを使用することはできます。
PVCや、プラスチックスイングチェックバルブは、通常の配管では適切に動作しますが、圧力波が散逸する際、フラッパーには、速やかに下がるための重さが不足しています。
そのため、PVC製スイングチェックバルブで動作するラムポンプを作る事は可能ですが、効率的ではなく、流量と揚水量は減るでしょう。

(9)スプリングチェックバルブ(バネ式逆止弁)に代え、インラインチェックバルブとして、スイングチェックバルブを使う事はできます。
それは作動しますが、スプリングチェックバルブのほうがシール性が高く、より効率的なオペレーションを提供します。

■ Hydraulic Ram Web Sites

Bamford Pumps
Green and Carter
Lifewater Rams
NC State's EBAE 161-92, "Hydraulic Ram Pumps"
Rife Rams
University of Warwick (UK) Ram Pump Publications
A movie of an interesting ram design by Dieseljonnyboy of the UK
A new ram design by Gravicheck that provides a higher lift ability