興味の壺

メカデザイン、機器デザイン、プロダクトデザイン、伝統的アーキテクチャー等を紹介します。

プロローグ

現在住んでいる阿蘇地域でも、製材所からでる鋸屑を燃料したストーブが使われてきました。材木の需要が旺盛で、多くの製材所が操業していた時代、鋸屑は厄介者だったから、ただで貰うことができました。だから多くの大鋸屑(オガクズ)ストーブが使われていたのです。

今は、製材所の多くが操業を止め、集約されて来ました。
鋸屑の絶対量は減ってしまいましたが、今でも大鋸屑ストーブを使っている人はいますし、昔ながらの仕様で作ってもらうこともできます。

この地域のものは、薪と鋸屑の兼用タイプであり、長さが1m位の箱状で、上にブリキ製で、円筒状のカートリッジが載せてあり、それに鋸屑を入れる構造になっています。
カートリッジの下には小さな口があって鋸屑が落ち、真下には円錐状の鋳物製の部品があって、円錐状部品の先端部で鋸屑が燃えるようになっています。鋸屑は少しずつ燃え、それに従って連続的に上から落ちてくるのですが、何故カートリッジの方へ燃え上がっていかないのかは不明(注:この辺りの構造をはっきりと確認したわけではない。いずれ確認する予定)。

近くの店でも、このストーブを使っています。
一日、約8時間の燃焼で、カートリッジ4回分使用し、ワンシーズンで、軽トラ山盛り三杯の鋸屑を消費するそうです。

このストーブの長所は、薪と兼用タイプだから使い勝手がいいこと、鋸屑が減ったら、カートリッジの蓋を取れば継ぎ足しができる点です。
また、鋸屑は、乾燥しようがしていまいが、同じように燃えること。
そのお店の煙突は水平部がないから抜けはいいのですが、煙突が詰まったことはないといいます。

短所としては、円錐状の鋳物製部品の寿命が1年程度で、その価格が1万円位だという点です。

薪の確保の心配が無いため、このストーブにしようかと真剣に考えていました。
2009年1月15日