ブレリオ(Bleriot) XI
古い木製の飛行機を見るのは生まれて初めてだった。
正直、古い木製機がこんなにカッコよく、魅力的なものだとは思っていなかった。
古い時代の複葉機などの実機を見るまでは、時代遅れの不細工なものという印象しかなかった。
しかし、実機は違った。
木材や布を使った航空機には、実にしみじみとした味わいと、ロマンがあった。
木材と金属部品からなるコンストラクションの美しさ。
剥き出しのエンジン、剥き出しの操作系リンク、主翼のテンションパーツ等、機能的でシンプル。
どこをとっても興味深く、人間的な親しみ感に溢れている。
飛翔体として、木材を用いた構造物・機構――
木材、布、金属部品、テンション機構等の融合。
剥き出しの操縦系・エンジン。
構造材としての木材強度。
主翼を始めとする、細い木材部品、曲げ部品への興味。
接着剤への関心、等々。
疑問と興味とロマン。
そして、木材の「味」と「可能性」を、改めて感じた。
ブレリオ XIは、フランスの初期の航空機。
製作者でもあるルイ・ブレリオが操縦し、1909年7月25日、固定翼による史上初のドーバー海峡横断飛行に成功した飛行機として知られている。
ブレリオ XI は、複葉機が多数を占めていた航空情勢の中、信頼性のあった数少ない単葉機だったという。
画像上の2枚は、英国王立空軍博物館に展示してある機体。
以下の3枚は、ネットで拾ったもの。ブレリオ XIは、多くのレプリカが作られている。