興味の壺

メカデザイン、機器デザイン、プロダクトデザイン、伝統的アーキテクチャー等を紹介します。

総括

今春は肌寒く、ストーブを4月末まで使いました。
春先は、室内を少し暖めるだけでいいので、通常の薪ストーブとして使いました。
使い始めたのは昨年10月始めですから、ほぼ7ヶ月間使ったことになります。
一昨年使用した鉄板時計型ストーブや、工房の鋳鉄ストーブに比べ、格段に使い易く、快適でした。

使用方法

ペール缶にソーダストを詰めて燃やす。
燃え尽きたら通常の薪を投入。在宅中は、ずっと薪を入れ続け、夕方燃え尽きさせた後、7時PM前後に2つめのソーダストカートリッジを入れて再点火。
つまり、1日にペール缶入りソーダスト2缶を燃やした。

長所

  • 点火が容易。初期燃焼用の細い薪が不用。
  • 長時間燃焼。
    ペール缶使用の場合、全開で2時間(寒いと感じない時間、実際はもっともつが火力低下)。外気温が高くなれば4時間程度はもつ。
  • 薪がほぼ燃え尽きてしまった場合、時計型や鋳鉄では、まず燃えつかない。所が、このストーブは結構大きな薪を入れても燃え始める。
    内部が2重構造のために内部温度が高い。
    空気流入口が、インナー缶下部センターに開いているだけなので、そこから空気が集中的に入って点火し易いのでは・・と考えている。
  • 灰掃除不要。
    シーズン中、本体の灰取り回数ゼロ。
    ペール缶に溜まる分と、空気調節を兼ねた灰受けに溜まった灰をペール缶交換時に捨てるだけ。
  • 煙突掃除回数が少ない。
    比較した前回のストーブに問題があったと思われるが、煙突掃除回数が半減。
    全ての煙突内部を掃除したのは3回。
    掃除しやすい横煙道、特に外部縦煙道はもう少し頻繁に掃除した。

短所

  • ストーブの上蓋から煙が出やすい。
    上蓋の構造と精度の問題だと思われる。
    通常の薪を燃す場合、薪は全体的に燃えるために、空気調節口を絞らないと、燃焼ガスが一気に上蓋から出てくる。
    これは、煙突径が細い、横煙道が長いのが原因かもしれない。むろん、本来の使い方であるソーダストの場合は問題なし。
  • ソーダストへの点火に失敗した場合、再点火がやや難しい。
    そのままにしておくと、そのうち燃え始める。コツを掴めば大丈夫。
  • 当地ではソーダストの確保が難しくなってきた。
  • ペール缶とセンターシャフトを用意するのが大変。

その他

  • 煙突径は120㎜にしたほうが良かったかもしれない。
  • ペール缶はやや小さい。しかし、取手がついている、スタッキングできるメリットが大きいため、中型ドラム缶を購入できないでいる。
  • ペール缶を14個を用意すれば1週間もつのだが・・。
  • 薪を入れるたびに煙が室内に出るのが難点(ただし、このような使い方は想定外)。横方向に投入口が有れば良いのだが。

ソーダストの入手が容易な方にとっては、なかなか良いストーブだと思います。
ちなみに、私は現在、工房から出る全ての木屑は、ストーブ用に確保しています。製材所からのソーダストと混ぜて燃すのです。